反社会的勢力と企業ついて

最近、ワイドショー等で芸能人と反社会的勢力(いわゆる暴力団等)との関係が話題にされている。反社会的勢力が昔ほど社会の表舞台に登場することは少なくなっているが、現在も巧妙に組織実態を隠蔽し、各種経済活動を継続しているものと思われる。企業活動を装って接近してくるケースや、企業の株式を取得し株主の地位を悪用して企業に不当要求してくるケースもあり、企業サイドとしては反社会的勢力の排除によりいっそう注力しなければならない環境となりつつある。  このような動向をふまえ、政府の犯罪対策閣僚会議の下に設置された「暴力団資金源等総合対策に関するワーキングチーム」において「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」(平成19年6月19日)が取りまとめられており、企業の内部統制システムにおいても反社会的勢力との関係遮断を意識したシステム構築が必要であるとの内容が盛り込まれている。このような取組みにも現れているように、政府としては反社会的勢力に対しては断固として厳しい姿勢を貫いている。企業と反社会的勢力との取引における裁判所の判断も政府同様、厳しい姿勢をとっている。  最近の裁判所の考えを知る上で重要な判例としては「蛇の目ミシン株主代表訴訟事件」上告審判決(最判平18.4.10判時1936号27項)が挙げられる。本件は、仕手集団代表であるA氏による恐喝事件などに絡み、蛇の目ミシン工業に巨額の負債を抱えさせたとして、同社の男性株主が当時の役員に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷は、『警察へ通報するなどの対応を怠り、元代表側に巨額の資金提供をした元役員らには過失がある』と賠償責任を認めた。 そのうえで『暴力的な脅迫を受けたので、やむを得なかった』として元役員らの責任を否定し請求を棄却した1、2審判決を破棄。元役員らが賠償すべき損害額を算定するために、審理を東京高裁に差し戻した。 判決理由で同小法廷は『株主の地位を乱用した不当な要求に対し、経営者は法令に従った適切な対応をする義務がある』と指摘。暴力団など好ましくない相手への株売却を恐れたとはいえ、元役員らは職務を忠実に遂行する義務などに違反したと認定した。  このように、取締役は反社会的勢力との取引において会社に損害が生じた場合には善管注意義務違反として損害賠償義務を請う可能性があることに注意が必要であり、今後反社会的勢力の徹底排除の為、コンプライアンス体制を厳格に構築していく必要があるものと考えられる。 税理士 大阪 整骨院 開業 会社設立 税金 不動産 税金 大阪で税理士をお探しなら、 税金や不動産に強い税理士法人M&Tへご相談ください。

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