相続人の名義預貯金は相続財産に該当

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~相続税の裁判判例~
相続人の名義預貯金は相続財産に該当 

(東京地裁 平成25年(行ウ)第104号 係属中)

 

事案要件
 原告X(弁護士)が他の親族と共に被相続人から相続により取得した財産について相続税の申告を行ったところ、申告した相続財産のうち、原告名義の預貯金については生前贈与を受けた財産として更正の請求を行ったところ、税務当局より更正すべき理由がない旨の通知処分を受けたことにより争われました。
争点は、被相続人と原告との間で、原告名義の預貯金について、生前贈与する旨の贈与契約が成立していたか否かであります。
被相続人の財産に帰属する相続人名義の預貯金の判定
 相続人名義の預貯金が被相続人の相続財産に該当するか否かについて、判定基準が相続税法や通達において要件が規定されていません。よって、実務上では過去の判例、事実認定により総合考慮により判定されます。
主な認定事実
1.原告名義の預貯金への預入金額は、毎年、贈与税の基礎控除額範囲内で預け入れ。
2.原告名義の預貯金口座の一部解約に伴い、解約済み預貯金を原告に対し現金で交付。
3.原告は被相続人から届出印の返還を受け、所持していた。
4.原告名義の預貯金口座は、いずれも、被相続人自らの財産を原資として開設。
5.被相続人は、原告名義の預貯金口座に係る一部解約金を自己の口座に入金、同口座の資金を土地購入資金に充て、被相続人名義で土地を取得。
6.被相続人は、原告に対して届出印は返還したが、預貯金に係る証書を自ら保管。
東京地裁の判断
1.被相続人が相続税対策として、暦年贈与の基礎控除額の範囲内で相続人名義の預貯金口座に預け入れた、とした事実は認められました。
2~6については.
•預貯金口座の購入原資の出捐者(しゅつえんしゃ)
•口座開設の意思決定、手続きを行った者、
•預貯金口座の管理、運用状況(通帳・証書、印鑑の保管場所等)
•贈与契約書の有無
以上の内容を前提に総合考慮され、次の判断が行われました。
預貯金を贈与する旨の書面が作成されておらず、預貯金の証書は自らが保管し原告らに交付せず、被相続人に具体的な資金需要が生じた際、被相続人が必要に応じ解約、自ら使用することを予定していたというべきである。
よって、被相続人は、預金口座開設時、その後の預け入れ当時、その預入金額を原告らに贈与する確定的な意思があったとまでは認められないというべきである。



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